Interview
Interview:播戸竜二×清武弘嗣

播戸:僕もキヨと同じタイミングでセレッソに移籍したけど、キヨの方が僕より早く打ち解けたように見えたけどなぁ。最初に寮で飯を食べた時もキヨにサポートしてもらったし…って考えたら、キヨとは一緒に過ごした時間も結構あったから、見送る時は泣くかも(笑)。

清武:バンさんが泣いたら、僕も間違いなくもらい泣きです!

ー移籍を悩んだ理由について、記者会見では「今季、セレッソで結果を残せていないから」という言葉もありました。

清武:そうですね。今年から森島(寛晃)さんや(香川)真司くんが背負って来た8番をつけさせてもらったのに、結果を残せていないことを自分としても心苦しく思っていましたから。正直、セレッソファンの方にとって『8番』がどれだけ特別な番号かというのは、つけてみて実感したところもあったんですけど、それゆえの重圧もすごく感じていた。だからこそ、結果を出さないまま移籍することが「逃げ」にならないか。サポーターの方を裏切ることにならないか、ってすごく考えた。

播戸:僕はキヨが「結果を残していない」とは全く思っていないけどね。今年のセレッソは間違いなくキヨのチームだし、結果的に今はボギョンの方が点を獲っているけど、それを導き出しているのもキヨだから。ゴールだけではなく、組み立てたり、バランスをとったり、走ったり、そういうキヨのプレーがあるから他の選手も活きる。それに、僕はそういったゴール以外の部分がキヨの一番いいところやと思ってる。だからこそ、周囲の言葉に捕われてほしくない。もちろん、人それぞれ考え方は自由やからね。ゴールを求める人もおるかも知らんけど、僕はキヨがゴールだけに拘り出したらキヨじゃなくなると思うからこそ、今の感覚を大事にして欲しい。

清武:ホンマにバンさんの言う通りで…一時は周りの重圧に負けそうになっていたけど、最近は「走ったり、ラストパスを出したり、ゴール以外のところでチームに貢献するのが僕で、ゴールに執着するのは僕じゃないよな。」って思い始めている自分がいましたからね。今バンさんの言葉を聞いて、それが確信に変わりました!だからこそ、ニュルンベルグでもそこは大事にしたいと思います。


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